特集 肝の超音波を知り尽くす ―びまん性肝疾患の診断
3.びまん性肝疾患(脂肪化)(2)脂肪減衰法による診断 a.CAP,ATT
廣岡 昌史
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1愛媛大学大学院消化器・内分泌・代謝内科
キーワード:
CAP
,
iATT
,
減衰係数法
Keyword:
CAP
,
iATT
,
減衰係数法
pp.1575-1579
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002421
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近年,超音波減衰法により肝内脂肪量定量評価が普及しつつある.FibroScan®では肝硬度を測定する際同時にCAP (Controlled Attenuation Parameter)により脂肪定量を行うことができる.CAPは再現性に問題があることが懸念されていたが,SmartExamによりこれまで以上に信頼性の高い数値を得ることが期待されている.Bモード法による減衰係数計測法としてATT (Attenuation Measurement)がある.ATTは高度肥満患者における計測値の過小評価が問題となっていたが,アルゴリズムを改良したiATTにより診断能が向上している.iATTは従来のATTに比べ肝内脂肪量を良好に反映し,診断能はCAPより良好であった.今後はiATTなどのBモード法による減衰係数計測法の普及が期待される.
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