特集 ウイルス肝炎制御時代の肝発癌
3.HBV増殖制御下のB型肝炎における肝癌発生の現状とリスク因子
保坂 哲也
1
1虎の門病院肝臓内科
キーワード:
肝細胞癌
,
エンテカビル
,
テノホビル
,
HBコア関連抗原
Keyword:
肝細胞癌
,
エンテカビル
,
テノホビル
,
HBコア関連抗原
pp.921-926
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002271
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B型慢性肝疾患に対する核酸アナログ長期投与によりB型慢性肝疾患からの肝発癌は減少するが,リスクは完全になくなるわけではなく,HBV増殖抑制していても肝発癌をきたす症例が散見される.核酸アナログ投与中肝発癌のおもなリスク因子としては,高年齢,肝線維化進行,アルコール摂取,糖尿病の合併などが挙げられる.また核酸アナログ投与中に,肝内のcccDNA量やHBV転写活性を反映するマーカーであるHBコア関連抗原量が持続高値症例(HBe抗原陰性症例)では肝発癌をきたしやすい.
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