特集 高齢者の消化器疾患 ― 適切な診断法と治療法を目指して
3.Helicobacter pylori感染胃炎
杉本 光繁
1
,
河合 優佑
1
,
岩田 英里
1
,
永田 尚義
1
,
河合 隆
1
1東京医科大学病院消化器内視鏡学
キーワード:
Helicobacter pylori
,
除菌治療
,
萎縮性胃炎
,
胃癌
,
京都胃炎分類
Keyword:
Helicobacter pylori
,
除菌治療
,
萎縮性胃炎
,
胃癌
,
京都胃炎分類
pp.145-153
発行日 2022年1月20日
Published Date 2022/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002085
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本邦は世界有数の超高齢社会であり,Helicobacter pylori(H. pylori)の感染者も多く,大半の菌株は高毒素をもつ東アジア株であることから,他の東アジア諸国と同様に胃癌罹患率が高いことが知られている.そのため,世界に先駆けてすべてのH. pylori感染者に対して保険診療で除菌治療を行うことが認可され,高齢者の感染率も減少傾向を認めている.しかし,高齢者における最適な感染診断法,除菌治療が許容される年齢,除菌による発癌予防効果など,未解決な課題も多く残されている.本稿では高齢者のH. pylori感染胃炎の特徴を示すとともに,高齢者における最新の診断法と治療法,除菌治療後の問題点について概説する.
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