透析患者の消化管疾患AtoZ 各論
5.胃・十二指腸 5 Helicobacter pylori感染症
原武 大介
1
,
小林 知貴
1
,
長澤 佳郎
2
,
西澤 欣子
3
,
山下 和臣
3
,
伊藤 公訓
1
1広島大学病院総合内科・総合診療科
2一陽会原田病院内科
3一陽会原田病院腎臓内科
キーワード:
Helicobacter pylori
,
上部消化管内視鏡
,
萎縮性胃炎
,
尿素呼気試験
,
除菌治療
Keyword:
Helicobacter pylori
,
上部消化管内視鏡
,
萎縮性胃炎
,
尿素呼気試験
,
除菌治療
pp.1010-1012
発行日 2021年8月25日
Published Date 2021/8/25
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001857
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Helicobacter pylori(H. pylori)感染症は,わが国における最大の慢性感染症であり,現在においても約3,000万人の国民がH. pyloriに感染しているとされる.H. pyloriは幼少期に経口感染し,持続感染に移行する.感染経路は明確にはなっていないが,母親からの口移しなどでの経口感染が主であると推測されている.H. pyloriが胃粘膜に定着した場合,ほぼ例外なく胃粘膜に慢性炎症が惹起される.この病態が「慢性胃炎」と呼ばれるもので,保険病名としての疾患名は「ヘリコバクターピロリ感染胃炎」である.
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