特集 Cold polypectomyの課題
3.大腸におけるcold polypectomy(7)Underwater cold polypectomyの有用性と課題
丸岡 大介
1,2
,
沖元 謙一郎
2
,
松村 倫明
2
,
加藤 直也
2
1亀戸内視鏡・胃腸内科クリニック
2千葉大学大学院医学研究院消化器内科学
キーワード:
cold snare polypectomy (CSP)
,
R0切除
,
underwater
,
大腸ポリープ
,
粘膜筋板
Keyword:
cold snare polypectomy (CSP)
,
R0切除
,
underwater
,
大腸ポリープ
,
粘膜筋板
pp.72-78
発行日 2021年12月20日
Published Date 2021/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002062
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Underwater CSP(UCSP)は,浸水下という腸管壁の緊張が緩い状態であることを利用して,粘膜下局注を行わずにスネアで絞扼し,通電せずに腫瘍を切除するという内視鏡的治療法である.粘膜および粘膜下層が緩む余裕が生じることによって,あたかも水中に浮いたような状態となるためスネアリングがしやすい.UCSPの安全性は通常のCSPと同等でありながら,R0切除率および切除検体内での粘膜筋板を含む面積率は有意に高い.その他のメリットとしてスネアが滑りにくいこと,および病変の局在によっては通常のCSPと比してスネアリングが容易になるということも挙げられる.注水の手間などもあるため活躍の場は限定されるものではあるが,病変によっては有益な治療法になりうるといえる.
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