特集 胆管癌診療の現況
12.胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)
窪田 敬一
1
,
青木 琢
1
,
仁木 まい子
1
1獨協医科大学第二外科
キーワード:
胆管内乳頭状腫瘍
,
胆管癌
,
前癌病変
,
上皮内腫瘍
Keyword:
胆管内乳頭状腫瘍
,
胆管癌
,
前癌病変
,
上皮内腫瘍
pp.1453-1458
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001974
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胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)は,膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)のカウンターパートと考えられ,膵IPMNへの病理学的類似性,発生部位,粘液産生能などに基づき分類される.病理学的にIPMNに似た症例をType 1,IPMNに類似しない,いわゆる乳頭状腺癌と報告された症例をType 2とする新分類に基づき解析すると,Type 1は肝内胆管,肝門部領域胆管に高率に発生し,粘液産生があり,浸潤性が軽く,予後良好,一方,Type 2は肝門部領域胆管,遠位胆管に高率に発生し,粘液産生がみられないこともあり,浸潤性が強く,予後不良である.肝酵素値,ビリルビン値,粘液産生,腫瘍局在,累積無病生存率で2タイプ間に有意差が認められた.今後,IPNBをこの2タイプに分け検討していく必要がある.
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