特集 胆管癌診療の現況
10.胆管癌の薬物療法
佐竹 智行
1
,
奥坂 拓志
1
1国立がん研究センター中央病院肝胆膵内科
キーワード:
術前・術後補助療法
,
FGFR2融合遺伝子
,
IDH変異
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
術前・術後補助療法
,
FGFR2融合遺伝子
,
IDH変異
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.1433-1439
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001972
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胆管癌はUICCや「胆道癌取扱い規約」における解剖学的な局在によって,肝内・肝門部領域・遠位に分類されている.薬物療法は,胆管癌あるいは胆囊癌や乳頭部癌を含む「胆道癌」を対象としてこれまで開発が行われてきた.切除不能・再発例が多く,予後不良な疾患群であり,薬物療法による治療成績の向上が期待される.現在まで,胆道癌に対する薬物療法の標準治療としては,切除不能例を対象とした一次治療が確立されているのみであったが,近年,周術期の補助療法や二次治療,さらに遺伝子異常に応じた分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬による治療開発が進められている.本稿では胆管癌を含む胆道癌に対する薬物療法の現状について概説する.
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