特集 胆道感染症の診断・治療
1.急性胆管炎・胆囊炎の病態
竹中 完
1
,
岡本 彩那
1
,
山崎 友裕
1
,
大本 俊介
1
,
三長 孝輔
1
,
鎌田 研
1
,
山雄 健太郎
1
,
工藤 正俊
1
1近畿大学医学部消化器内科
キーワード:
急性胆管炎
,
急性胆囊炎
,
無石胆囊炎
,
胆囊結石
,
壊疽性胆囊炎
Keyword:
急性胆管炎
,
急性胆囊炎
,
無石胆囊炎
,
胆囊結石
,
壊疽性胆囊炎
pp.1109-1118
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001903
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急性胆管炎と胆囊炎は日常診療で比較的遭遇する病態である.いずれの病態も,適切に診断されて然るべき治療が施されれば,その予後は良好であるが,初期鑑別診断を誤り初期治療が遅れた場合,重症化し致死的経過をとるリスクも発生する.そのため病態を理解した初期の正しい鑑別診断が重要となる.急性胆管炎の病態のキーワードは「胆管閉塞」「胆道感染」「胆道内圧の上昇」であり,病態に応じた治療が求められる.急性胆囊炎は胆石性であれば,浮腫性胆囊炎,壊疽性胆囊炎,化膿性胆囊炎と進行していくが,胆石が原因でない急性“非”胆石性胆囊炎は診断に難渋することが多く重症化しやすいため,病態を理解した早期診断,早期治療介入が求められる.
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