特集 消化器内科医のためのIgG4関連疾患
2.IgG4関連疾患の発生機序
内田 一茂
1
,
耕崎 拓大
1
,
谷内 恵介
1
,
吉岡 玲子
1
,
常風 友梨
1
,
池浦 司
2
,
岡崎 和一
3
1高知大学医学部消化器内科学講座
2関西医科大学内科学第三講座
3関西医科大学香里病院
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
制御性T細胞
,
M2マクロファージ
,
好塩基球
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
制御性T細胞
,
M2マクロファージ
,
好塩基球
pp.591-594
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001784
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IgG4関連疾患の膵病変である1型自己免疫性膵炎(1型AIP)は,日本から発信された疾患概念である.2019年に全国規模の解析によって,HLA-DRB1とFCGR2Bが疾患関連遺伝子として報告されたが1),その発生機序そして病態生理についてはいまだ不明な点が多く残されている.その発症と再燃には,環境因子と遺伝学的素因を背景として,自然免疫反応そして獲得免疫反応の異常が積み重なって起こるものと予想される.本稿では,1型AIPに関するわれわれのデータをもとにIgG4関連疾患の病態生理について,自然免疫,獲得免疫とそれぞれの役割について概説する.
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