連載 薬の知識
ウステキヌマブ(ステラーラ®)―中等症から重症のUC 寛解導入療法および維持療法
鈴木 康夫
1
1東邦大学医療センター佐倉病院IBDセンター
キーワード:
ウステキヌマブ
,
潰瘍性大腸炎
,
UNIFI試験
Keyword:
ウステキヌマブ
,
潰瘍性大腸炎
,
UNIFI試験
pp.109-114
発行日 2020年12月20日
Published Date 2020/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001647
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
2020年3月,潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;UC)の新規治療薬剤として,抗体製剤ウステキヌマブ(ustekinumab;UST,ステラーラ®)の投与が可能になった.本邦では,消化器領域ではすでに3年前から難治性クローン病(Crohn’s disease;CD)に対する治療薬として投与が開始されている薬剤である.UC治療の抗体製剤治療薬剤としては抗TNF—α抗体製剤や抗α4β7インテグリン抗体製剤が投与可能になっているが,UST製剤の構造はヒト型IgG成分であることや,初回投与は点滴静注,その後皮下注を継続するなど,すでに用いられてきた抗体製剤と異なる特徴を有している.難治性UCに対して,寛解導入効果とともに長期寛解維持効果が期待される本製剤について,臨床開発UNIFI試験の成績に基づき解説する.
Copyright © 2020, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.