特集 薬剤性消化器疾患の診療
3 .薬剤性消化器疾患の治療(2)下部消化管(小腸・大腸)
黒河 聖
1
,
牧口 祐介
1
,
秦 史壯
2
1札幌道都病院内科
2札幌道都病院外科
キーワード:
ミソプロストール
,
レバミピド
,
プロバイオティクス
Keyword:
ミソプロストール
,
レバミピド
,
プロバイオティクス
pp.727-732
発行日 2020年6月20日
Published Date 2020/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001200
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下部消化管においては,薬剤性粘膜傷害の予防を含めた明確な治療法の確立が重要な課題となっている.現時点では予防薬として,防御因子製剤のミソプロストール,レバミピドの有効性を認めており,腸内細菌叢を改善するプロバイオティクスも有効である.しかし,有効ではあるが,この予防薬だけで完全に粘膜傷害を回避できることは難しく,原因薬剤の中止・変更を考慮しなければならないこともある.粘膜傷害剤の休薬・中止については,その種類,使用目的,患者背景因子などについても考慮し,とくに中止による重篤な疾患の発生を想定し,処方医との緊密な連携をとる必要があると思われる.
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