特集 消化器領域における免疫チェックポイント阻害薬の現状・今後の展望
4 .免疫チェックポイント阻害薬による消化器がん治療(1)消化管がんにおける免疫チェックポイント阻害薬の現状
山﨑 嵩之
1
,
髙島 淳生
1
,
朴 成和
1
1国立がん研究センター中央病院消化管内科
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
消化管がん
,
ニボルマブ
,
ぺムブロリズマブ
,
PD‒L1
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
消化管がん
,
ニボルマブ
,
ぺムブロリズマブ
,
PD‒L1
pp.471-478
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001136
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免疫チェックポイント阻害薬はさまざまながん種に対する有効性が検証され,本邦でも多くのがんに対し承認されている.消化管領域においても胃がんに対するニボルマブ,dMMR またはMSI‒H の大腸がんを含む固形腫瘍に対するぺムブロリズマブに加え,食道がんおよびMSI‒H の大腸がんに対するニボルマブが日常診療で使えるようになった.早期治療ラインでの使用,他の薬剤との併用などさまざまな臨床試験が現在も進行しており,今後日常臨床での免疫チェックポイント阻害薬の使用頻度はさらに増加することが予測される.しかし奏効する症例は限定的であり,症例を絞り込むためのバイオマーカーの開発,免疫関連有害事象のマネージメントなど,課題も多く残っている.
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