特集 胃癌診療2019―現状と課題
4 .胃癌治療の現状と課題(4)ロボット支援下手術の現状と問題点
牛丸 裕貴
1
,
黒川 幸典
1
,
西塔 拓郎
1
,
高橋 剛
1
,
土岐 祐一郎
1
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座消化器外科学
キーワード:
胃癌
,
ロボット支援下胃切除
,
ダビンチ
Keyword:
胃癌
,
ロボット支援下胃切除
,
ダビンチ
pp.1377-1383
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000942
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近年の低侵襲化の流れにより,胃癌に対する腹腔鏡下手術の症例は増加したが,低侵襲で整容性に優れる反面,上腹部の限られた空間に対する複雑な操作という制約のなかで,直線的な鉗子の動きでは手術操作に制限が生じる.一方,手術支援ロボットは,高精細な3D ハイビジョン,自由に動く関節をもった多機能鉗子,フィルター機能による手振れ防止などの先進的な技術を有しており,従来の腹腔鏡下手術の問題点を補完しうる特徴を有している.そのため,難易度の高い手術においても解剖学的構造に沿った,より精緻な手術が実現できる可能性がある.本稿では,ロボット支援下胃切除術の現状と課題,今後の展望について解説する.
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