特集 消化器ステント留置
2 .胆膵ステント留置(7)肝胆膵術後合併症に対するドレナージ法
鈴木 裕
1
,
松木 亮太
1
,
小暮 正晴
1
,
中里 徹矢
1
,
権藤 興一
2
,
渡邉 俊介
2
,
土岐 真朗
2
,
森 俊幸
1
,
阿部 展次
1
,
阪本 良弘
1
1杏林大学医学部消化器・一般外科学
2杏林大学医学部消化器内科学
キーワード:
術後膵瘻
,
術後胆汁漏出
,
内視鏡的治療
,
ステント留置
Keyword:
術後膵瘻
,
術後胆汁漏出
,
内視鏡的治療
,
ステント留置
pp.1277-1284
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000913
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
術後胆汁瘻・膵瘻は入院期間を延長させ,時に重篤な合併症を併発する.そのため,的確な術中ドレナージが必須である.多くは自然治癒が期待できるため,保存的治療が第一選択であるが,保存的治療が奏効しない場合は内視鏡的ドレナージが選択される.内視鏡的ドレナージは,ENBD (endoscopicnaso‒biliary drainage)やENPD (endoscopic naso‒pancreatic drainage)などの外瘻とEBD (endoscopic biliary drainage)や膵管ステント留置などの内瘻がある.いずれも胆管や膵管の内圧低下を目的とするため,乳頭括約筋の及ぶ範囲をカバーすればよい.また,膵切除後の膵仮性囊胞については近年EUS ガイド下経消化管ドレナージも行われ,増えている.また,新たなデバイスの登場で,より低侵襲な治療が可能となる.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.