特集 大腸ポリープ取り扱いのUp to Date
1 .5 mm 以下のポリープ(1)経過観察を推奨する根拠が乏しいと考える立場で
竹内 洋司
1
,
七條 智聖
1
1大阪国際がんセンター消化管内科
キーワード:
大腸がん
,
微小大腸ポリープ
,
ポリペクトミー
,
大腸ポリープ診療ガイドライン
,
コールドスネアポリペクトミー
Keyword:
大腸がん
,
微小大腸ポリープ
,
ポリペクトミー
,
大腸ポリープ診療ガイドライン
,
コールドスネアポリペクトミー
pp.1075-1081
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000873
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「大腸ポリープ診療ガイドライン2014」では,5 mm 以下の隆起性大腸ポリープは経過観察を提案する,とされている.その根拠として,微小病変は2~3 年間での癌化のリスクが低く,担癌割合が低いうえ,摘除に伴う偶発症のリスクとコストが増えることを挙げている.しかしながら理論的に考えるとそれらは根拠に乏しく,リスクの低いと考えられるcold snare polypectomy によって効率の良い大腸がん予防が実施できる可能性がある.真実は大規模な無作為比較試験でもしないかぎり証明不能であるが,理論的に患者のためになる方法を考え,患者のリスクを効率的に減らせる方法を提供していくことが肝要である.
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