特集 大腸ポリープ取り扱いのUp to Date
1 .5 mm 以下のポリープ(2)経過観察でもよいとする立場で
久部 高司
1
,
平野 昭和
2
,
八尾 建史
2
,
植木 敏晴
1
,
金城 健*
3
,
岩下 明德
3
1福岡大学筑紫病院消化器内科
2福岡大学筑紫病院内視鏡部
3福岡大学筑紫病院病理部
キーワード:
大腸ポリープ
,
大腸腺腫
,
経過観察
,
内視鏡治療
,
セミクリーンコロン
Keyword:
大腸ポリープ
,
大腸腺腫
,
経過観察
,
内視鏡治療
,
セミクリーンコロン
pp.1082-1088
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000874
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5 mm 以下の大腸ポリープを,切除すべきか経過観察でよいのか,本邦において依然としてコンセンサスは得られていない.経過観察でもよいとする根拠としては以下のことが挙げられる.① 5 mm 以下の腫瘍性病変の担癌率は0.2~2.6%と低率である.② 3 年前後の経過観察では,急激な腫瘍径の増大や癌化を認めない.③ クリーンコロンおよびセミクリーンコロン後の3 年前後の経過観察では,異時性advanced adenoma/neoplasia の発生頻度に大きな差はみられない.よって,5 mm 以下の大腸ポリープについては,早急に切除を行わずとも経過観察を行うことで,十分対応可能と考える.セミクリーンコロンにおける経過観察は,見逃し病変の確認のために1 年後に行い,その後は,3 年前後に行うことが,実臨床においても妥当と考えられる.
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