特集 腹膜炎・腹水に対する診療の進歩
5 .腹水の非薬物療法(1) 腹腔‒静脈シャント
新後閑 弘章
1
,
権 勉成
1
,
齋藤 倫寛
1
,
徳久 順也
1
,
田中 貴志
1
,
前谷 容
1
1東邦大学医療センター大橋病院消化器内科
キーワード:
Denverシャント
,
腹腔—静脈シャント
,
難治性腹水
Keyword:
Denverシャント
,
腹腔—静脈シャント
,
難治性腹水
pp.1039-1044
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000854
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
腹腔—静脈シャントは腹腔と中心静脈の間にシャントを作ることで,良性・悪性問わず大量の腹水を直接大循環に還流し腹水を減少させる手技である.その造設手技は確立されており比較的容易にシャント造設が可能である.多くの症例で腹水コントロールが可能であるが,DICや肺水腫,シャント機能不全などの偶発症も少なくなく,適応を考えて造設すべきである.進行癌患者では腹腔穿刺に比べ腹腔静脈シャント留置後のPSの改善が期待でき,比較的安全で患者のquality of life向上に有用な治療法である.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.