連載 検査値の読み方
AP シャント塞栓が著効した難治性腹水の1 例
淺岡 良成
1,2
,
小池 和彦
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科
2帝京大学医学部附属病院内科
キーワード:
難治性腹水
,
肝内動脈‒門脈シャント
,
肝動脈門脈瘻
,
肝内APシャント
Keyword:
難治性腹水
,
肝内動脈‒門脈シャント
,
肝動脈門脈瘻
,
肝内APシャント
pp.101-106
発行日 2018年12月20日
Published Date 2018/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000626
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
肝内AP(肝動脈-門脈)シャント/肝動脈門脈瘻(arterioportal fistula;APF)は,慢性肝障害,肝腫瘍あるいは,それらに対する処置後に生じることがあるが,基礎疾患を伴わない特発性のAPシャントはまれである.APシャントはシャント血流量によっては著明な門脈圧亢進症状を呈することがあり,難治性腹水,静脈瘤出血の原因となる.APシャントの症例は,腹水や消化管出血を契機に受診するため肝硬変や悪性腫瘍の疑いで加療されている症例もあるが,シャントに対する治療により著明に改善する可能性がある病態であるため,早期の発見が重要である.
Copyright © 2018, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.