炎症性腸疾患診療のupdate
Ⅱ 炎症性腸疾患の病因・病態 ①遺伝子関連
角田 洋一
1
1東北大学病院消化器内科
キーワード:
炎症性腸疾患
,
疾患感受性遺伝子
,
GWAS
,
ゲノム医療
,
個別化医療
Keyword:
炎症性腸疾患
,
疾患感受性遺伝子
,
GWAS
,
ゲノム医療
,
個別化医療
pp.716-721
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000787
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;UC)とクローン病(Crohn’s disease;CD)からなる炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease;IBD)は,その発症に遺伝的な要因が関係していると考えられている.一方で,その発症形態はさまざまであり,発病後の経過もさまざまである.これは,複雑で多彩な遺伝要因と,それと相互に影響し合う環境要因の両方が疾患の発症から病態まで関わっているためと考えられる.遺伝的背景を解明していくことは,このような多彩なIBD の病態を理解し,正しく分類し,その結果,より適切な治療を適切な患者に届けるために重要である. 本稿では,日本人でのデータを中心にIBDと関係する遺伝要因の一部について述べたい.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.