膵癌update
Ⅰ 疫学・基礎 ⑤糖尿病と膵癌合併
丹藤 雄介
1
,
柳町 幸
2
,
佐藤 江里
2
,
松橋 有紀
2
,
近澤 真司
2
1弘前大学大学院保健学研究科生体検査学領域
2弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座
キーワード:
1 型糖尿病
,
2 型糖尿病
,
インスリン/IGF—Ⅰレセプター
,
メトホルミン
,
DPP-4 阻害薬
Keyword:
1 型糖尿病
,
2 型糖尿病
,
インスリン/IGF—Ⅰレセプター
,
メトホルミン
,
DPP-4 阻害薬
pp.723-727
発行日 2018年5月25日
Published Date 2018/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000379
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糖尿病は高血糖を主徴とするきわめて多面的な疾患である.自己免疫が主たる原因でインスリン分泌が低下消失する1型糖尿病,肥満やインスリン抵抗性を背景にした複雑な病態を示す2型糖尿病,単一遺伝子の異常や他の疾患が原因である二次性糖尿病(3型糖尿病)さらに妊娠時の耐糖能障害である妊娠糖尿病に分類される.平成28年の国民健康・栄養調査(厚生労働省)ではわが国の「糖尿病が強く疑われる者」と「糖尿病の可能性を否定できない者」の合計は推計2,000万人であり,年齢が高くなるにつれて有病率も上昇する.
糖尿病は膵癌の高危険群とされ,新規の糖尿病発症や血糖コントロールの増悪が膵癌発見の契機になることもしばしば経験される.
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