特集 透析患者の糖尿病管理の新展開
6.薬物療法
森 克仁
1
,
稲葉 雅章
1,2
1大阪市立大学大学院医学研究科腎臓病態内科学
2大阪市立大学大学院医学研究科代謝内分泌病態内科学
キーワード:
血液透析
,
低血糖
,
DPP-4 阻害薬
,
GLP-1 受容体作動薬
Keyword:
血液透析
,
低血糖
,
DPP-4 阻害薬
,
GLP-1 受容体作動薬
pp.45-50
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000768
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糖尿病血液透析患者では,腎機能低下により,生理学的にも,薬理学的にも低血糖が生じやすくなる.また,血液透析により,透析中の急峻な血糖値の低下や透析後の急激な血糖値上昇を示す症例もあり,血糖コントロールがきわめて困難である.このようななか,血糖依存性のインスリン分泌作用を有するインクレチン関連薬の登場は大きな進歩であった.とくに経口血糖降下薬であるDPP-4 阻害薬は有効で,かつ安全な血糖コントロールをもたらし急速に普及した.また,注射薬療法ではあるが,週1 回製剤も登場したGLP-1 受容体作動薬にも大きな注目が集まっている.今後,新規治療薬による予後改善にも大きな期待が寄せられている.
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