特集 小児の糖尿病―最近の知見
6.2型糖尿病の治療
菊池 透
1
1埼玉医科大学小児科
キーワード:
2型糖尿病
,
肥満
,
行動療法
,
インスリン
,
メトホルミン
Keyword:
2型糖尿病
,
肥満
,
行動療法
,
インスリン
,
メトホルミン
pp.1487-1492
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001070
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2型糖尿病は2型糖尿病に存在するインスリン抵抗性とインスリン分泌低下,ブドウ糖毒性という病態を症例ごとに把握し治療を進めていく.治療目標は,糖尿病を自己管理できるように教育することであり,そのためには,食事療法,運動療法,行動療法を通じて,生活習慣の修正をし,肥満を改善することが重要である.ただし,空腹時血糖200mg/dLやHbA1c 8.5%以上の場合は,インスリン治療が必要であり,早急にブドウ糖毒性を解除するようにする.わが国では,学校糖尿病検診によって小児の2型糖尿病が早期発見されているが,1型糖尿病よりも予後が不良といわれている.その大きな要因は,治療の中断である.患児ごとの病態を検討し,適切な治療を行うとともに,患児が頑張ったことをしっかり褒め,患児・家族が受診を継続したくなるような診療が求められている.
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