特集 慢性膵炎―ガイドライン改訂に向けて
3.膵性糖尿病
丹藤 雄介
1
,
柳町 幸
2
,
松橋 有紀
2
,
佐藤 江里
2
1弘前大学大学院保健学研究科生体検査科学領域
2弘前大学医学部附属病院内分泌代謝内科
キーワード:
膵性糖尿病
,
膵外分泌不全
,
不安定糖尿病
Keyword:
膵性糖尿病
,
膵外分泌不全
,
不安定糖尿病
pp.1319-1324
発行日 2020年9月20日
Published Date 2020/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001347
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膵性糖尿病は,膵外分泌疾患や膵切除などの膵疾患に伴って発症した糖尿病である.多様な病態からなる疾患群であるため,臨床的には疾患ごとに病態を理解して対応することが必要である.早期発見には,糖尿病と膵疾患の合併を常に念頭に診療することが重要で,インスリン分泌能の評価や画像診断も含めて広く検査を行う.治療においては,膵酵素補充療法などで栄養状態を良好に維持したうえでの血糖コントロールが重要である,低血糖が起きやすいため,生活パターンや自己管理能力に応じて,必要な指導を繰り返し行う.インスリン治療が原則であるが,病初期には内服治療が奏効することもある.インスリン使用時には血糖自己測定の併用が望ましい.
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