特集 慢性便秘―新たな分類と病態・診断・治療
5.治療(5)プロバイオティクス
岡田 義清
1
,
穂苅 量太
1
1防衛医科大学校内科学第2
キーワード:
プロバイオティクス
,
整腸作用
,
腸内細菌の構成異常
Keyword:
プロバイオティクス
,
整腸作用
,
腸内細菌の構成異常
pp.417-420
発行日 2018年3月20日
Published Date 2018/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000291
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「宿主に健康効果を示す生きた微生物またはそれを含む食品」と定義されるプロバイオティクスは,いわゆる善玉菌を増やし悪玉菌を退治することを利用した整腸作用を有しており,以前より慢性便秘に対して整腸剤として用いられてきた.近年,プロバイオティクスが一般社会へ認知されつつあり,慢性便秘への有効性を実証するためのランダム化比較試験やメタアナリシスを含めた報告が増加している.多くの報告では,プロバイオティクス投与は,腹部症状を悪化させることなく排便回数の有意な増加が認められ,一部の報告では,便の性状改善,残便感,排便時痛などの自覚症状の改善についても有効性が示されている.今後,さらなるエビデンスの蓄積と慢性便秘におけるdysbiosis との関連性などの解明が待たれている.
Copyright © 2018, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.