特集 消化器癌の拡大内視鏡診断
3 .バレット食道癌の拡大観察診断
清水 智樹
1
,
藤崎 順子
2
,
山崎 明
2
,
大前 雅実
2
1横浜栄共済病院消化器内科
2がん研有明病院消化器内科
キーワード:
食道腺癌
,
NBI
,
扁平上皮下進展
,
陰性生検
,
バレット食道癌
Keyword:
食道腺癌
,
NBI
,
扁平上皮下進展
,
陰性生検
,
バレット食道癌
pp.1677-1684
発行日 2017年11月20日
Published Date 2017/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000163
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バレット食道癌の拡大内視鏡診断には,胃癌の診断学が応用される.国際的に認知されているNBI 拡大観察分類はまだ診断精度が低く,本邦で実臨床に則した拡大内視鏡分類の作成が望まれる.扁平上皮下進展は拡大観察でリング状の異常血管像の透見や小孔をもって診断できる.NBI 拡大観察は有用であるが,バレット食道癌は範囲診断が難しく限界例が存在する.拡大観察を過信せず,確信がもてない場合は陰性生検で病理学的に確認する姿勢が必要である.また,拡大観察は深達度診断にも応用されつつあり,診断体系の確立が期待されている.
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