特集 食道癌診療の進歩―現状と課題
5 .バレット食道癌の診療
石原 立
1
1大阪国際がんセンター消化管内科
キーワード:
バレット食道癌
,
ESD
,
サーベイランス
,
内視鏡
Keyword:
バレット食道癌
,
ESD
,
サーベイランス
,
内視鏡
pp.1277-1282
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000086
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本邦でもバレット食道癌の増加が懸念されている.その早期発見のためランダム生検が欧米では推奨されているが,本邦では詳細な内視鏡観察による癌の拾い上げが行われている.また広範なバレット食道には,酢酸内視鏡によるサーベイランスも有用である.バレット食道癌に対する内視鏡治療として欧米ではEMR や焼灼術がおもに用いられているが,本邦ではESDが行われている.バレット食道癌に対するESDは術前範囲診断や手技がやや困難なため,術前に詳細な範囲診断を行い,十分なスキルをもつ内視鏡医が施行すべきである.粘膜下層以深癌には外科切除がおもに行われるが,術前術後の補助療法については確立していない.
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