特集 食道癌診療の進歩―現状と課題
4 .食道癌の治療(2)外科治療
山﨑 誠
1
,
田中 晃司
1
,
牧野 知紀
1
,
森 正樹
1
,
土岐 祐一郎
1
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座消化器外科学
キーワード:
食道癌
,
リンパ節郭清
,
消化管再建
Keyword:
食道癌
,
リンパ節郭清
,
消化管再建
pp.1227-1232
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000079
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胸部食道癌に対する外科治療は,食道癌治療の中心をなす治療法であり,日本では食道癌患者の半数以上が外科手術を受けている.食道癌の手術は侵襲が大きく,術後合併症の発症頻度が高いため,低侵襲手術の導入などの安全性向上に向けた試みがなされてきている.しかしながら,食道癌の手術は,胃癌や大腸癌といった他の消化器癌に比べ,リンパ節郭清範囲やアプローチ法(鏡視下手術),切除後の再建方法など,定型化するに足りるエビデンスが少ないため,各施設の判断にゆだねられていることが多い.今後,治療成績の均てん化に向けてエビデンスを発信していくことが重要である.
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