症例による透析患者の画像診断
レボカルニチン注の投与により透析低血圧が消失し,左室収縮能も著明に改善した1例
野田 晴也
1
,
吉川 和寛
1
,
旭 浩一
1
1岩手医科大学腎・高血圧内科
キーワード:
カルニチン欠乏症
,
レボカルニチン注
,
透析低血圧
,
透析困難症
Keyword:
カルニチン欠乏症
,
レボカルニチン注
,
透析低血圧
,
透析困難症
pp.1143-1148
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003547
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透析低血圧(intradialytic hypotension;IDH)は透析困難症の原因となる.心筋の主要なエネルギー供給源である脂肪酸代謝に不可欠なカルニチンが維持血液透析(HD)患者ではしばしば欠乏し,左室収縮能の低下が惹起されIDHから透析困難症に至る場合がある.今回,HD導入7カ月後から発症したIDHが,レボカルニチン注1 gの週1回投与開始から1カ月で消失し,開始後3カ月で左室収縮能も著明に改善した1例を経験した.

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