特集 透析患者のカリウム管理
コラム:原発性アルドステロン症を合併したCKD患者におけるカリウム代謝異常
佐藤 文俊
1
1東北大学糖尿病内科・内分泌内科
キーワード:
蛋白尿
,
アルドステロン
,
MRA
,
SGLT2阻害薬
,
eGFR
Keyword:
蛋白尿
,
アルドステロン
,
MRA
,
SGLT2阻害薬
,
eGFR
pp.1138-1141
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003545
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原発性アルドステロン症(PA)患者は高血圧患者の推定10%と認識しながらも多くの高血圧患者診療において実は発見が遅れやすい患者群である.この疾患の推定罹患率の高さと心血管合併症の本態性高血圧患者群との相対危険度の高さからPA診断の重要性を理解しながらも診断の煩雑さとアルドステロン測定法の大きな変革期が相まって,近年診断数が決して増加していないのが現状である.透析医療を含む慢性腎臓病(CKD)患者診療を専門とする医師にとって重要な留意すべき点は,紹介される患者群に前医がPAと思って診療されていないケースがきわめて多いことである.PA合併のCKD患者のカリウム代謝異常を考える場合は,まずアルドステロン過剰の腎生理と,最近の臨床試験,筆者の実臨床から本稿では考えてみたい.

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