特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第10章:内分泌
カリウムが正常で副腎腫瘍がない原発性アルドステロン症が増えている
馬越 洋宜
1
1九州大学病院内分泌代謝・糖尿病内科
キーワード:
高血圧
,
原発性アルドステロン症
,
カリウム
,
副腎腫瘍
Keyword:
高血圧
,
原発性アルドステロン症
,
カリウム
,
副腎腫瘍
pp.691-693
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_691
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高血圧は脳心血管病における最大の危険因子である.わが国の高血圧患者数は約4,300万人と推定されており,内科領域におけるコモンディジーズの一つである.高血圧は成因が明確でない本態性高血圧と特定の原因による二次性高血圧に分類され,二次性高血圧の頻度は10%以上に上ると推定されている.なかでも,原発性アルドステロン症(primary aldosteronism:PA)は高血圧患者の5~10%を占めると報告されており,近年のスクリーニング検査の普及に伴い,診断数が増加している.本稿では,最近増加しているPAの臨床的な特徴を踏まえて,PA診療の最新の動向を概説する.
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