特集 透析室でかかわるアフェレシス
2.アフェレシス治療の条件設定
大久保 淳
1
1東京科学大学病院MEセンター・臨床工学技士
キーワード:
血漿交換
,
選択的血漿交換
,
免疫吸着
,
施行条件
Keyword:
血漿交換
,
選択的血漿交換
,
免疫吸着
,
施行条件
pp.1597-1602
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003233
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本邦におけるアフェレシス療法は,中空糸型血液浄化器を用いた治療法や吸着カラムを用いた治療法が特徴である.アフェレシス療法において,除去対象物質である自己抗体の多くはIgG(immunoglobulin G)領域以下に存在し,Alb(albumin),Fib(fibrinogen)やFXIII(coagulation factor 13)を含む凝固因子は,非除去対象物質となる.物質の半減期は産生速度と深い関係があり,半減期が短い物質は産生速度が速い.IgGやFibは半減期が長いため,いったん除去すると血中濃度の回復に時間がかかる.血中濃度が回復する前に血液浄化を繰り返すことで有効に除去することが可能になるが,出血や感染に注意する必要がある.
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