特集 透析患者の口腔合併症と口腔ケア
6．透析患者に対する口腔ケアとリハビリテーション（3）透析患者における口腔機能低下症，嚥下障害への対応
山添 淳一
1
,
山口 優実
2
,
塚本 葉子
3
1九州大学病院高齢者歯科・全身管理歯科
2九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科（言語聴覚士）
3九州大学病院医療技術部歯科衛生室（歯科衛生士）
キーワード：
オーラルフレイル
,
摂食嚥下障害
,
口腔体操
,
透析患者
Keyword:
オーラルフレイル
,
摂食嚥下障害
,
口腔体操
,
透析患者
pp.1564-1571
発行日 2025年12月10日
Published Date 2025/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003673
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透析患者では，加齢や水分制限，薬剤副作用，味覚障害，唾液分泌低下などにより口腔機能が低下し，嚥下障害や栄養不良を通じて全身フレイルを助長する．オーラルフレイルは生命予後にも関与するため，早期発見と介入が不可欠である．評価には日本老年歯科医学会の診断基準やEAT―10，舌圧測定が有用である．介入では，口腔ケアに加え，嚥下体操（パタカラ体操など）や舌圧向上訓練を実施し，嚥下機能と摂食量の改善を図る．多職種連携による包括的支援とセルフケアの推進が，透析患者のQOL維持とフレイル予防に重要である．
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