2．セルフケア

透析患者は，足を守るためのフットケア以外にも食事や水分管理，運動など多くのセルフケアを行っている．看護師にとっては足を守ることの優先順位は高いが，患者にとっての気がかりや心配は必ずしも足の健康とはかぎらないことを留意すべきである．また，これらを行うための患者のセルフケア能力は個々に異なるため，看護師がセルフケア能力に視点を当てることで個別性のある支援を考えることができる．患者に支援を行う際には，まず患者が看護師のことを自分の気持ちを理解してくれてサポートしてくれそうな人であると感じられることが必要である．患者と信頼関係を築くためには，すべての患者を「その人なりに行っているセルフケアがある」という視点から理解することがポイントである．