特集 腎臓リハビリテーション 理論と実際
第5章 腎臓リハビリテーションのトピックス 5 腸腎連関ネットワークとCKD
鈴木 健弘
1,2
,
阿部 高明
1,2,3
1東北大学病院腎臓・高血圧内科
2東北大学大学院医工学研究科分子病態医工学分野
3東北大学大学院医学系研究科病態液性制御学分野
キーワード:
慢性腎臓病
,
腸内細菌叢
,
腸腎連関
,
腸管由来尿毒素
,
ディスバイオーシス
Keyword:
慢性腎臓病
,
腸内細菌叢
,
腸腎連関
,
腸管由来尿毒素
,
ディスバイオーシス
pp.980-989
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003075
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・本邦成人の8人に1人が罹患する慢性腎臓病(CKD)は進行に伴い,心血管疾患の合併と死亡率が急激に増加し国家的な問題となっている.
・腸内環境がCKDに関わる負の「腸腎連関」により,CKD患者では腸内環境が悪化して腸内細菌叢による尿毒素産生が増加するディスバイオーシスや腸管バリアー機能障害が起こり,体内の尿毒素が増加してさらにCKDを進行させる.
・腸内環境の改善と腸内細菌叢の機能変容をターゲットとした,プロバイオティクス,プレバイオティクス,尿毒素吸着薬,新規の便秘症治療薬,尿毒素産生酵素の阻害薬など新たな治療戦略の基礎研究と臨床応用を目指した治験の進展が期待される.
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