特集 腎臓と他臓器連関を考える―CKDにおける包括的治療戦略を目指して
トピックス:臓器連関を応用したCKD治療戦略
腸腎連関の応用
小林 拓
1
,
中出 祐介
1
,
岩田 恭宜
1
,
和田 隆志
1
1金沢大学大学院医薬保健学域総合研究科腎病態統御学・腎臓内科学
キーワード:
腸内細菌叢
,
尿毒症物質
,
probiotics
Keyword:
腸内細菌叢
,
尿毒症物質
,
probiotics
pp.269-271
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_269
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Summary
▪慢性腎臓病(CKD)では,腸内細菌叢の量的・質的なバランスの異常(dysbiosis)が認められる.これにより生じる腸内細菌叢由来代謝産物の変化が,尿毒症の発症に関連している.
▪腸管をターゲットにしたCKD治療として,腸内細菌叢への直接的なアプローチが試みられている.菌体成分を用いたprobiotics,難消化性食品成分を利用したprebiotics,両者を併用したsynbioticsが報告されている.また,腸内細菌叢の代謝産物を用いるpostbioticsも,治療や創薬の観点から着目されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2020