特集 CKD診療における漢方と補完代替療法
10.腸腎相関と腎不全治療(保存期および透析期)への応用
𠮷澤 寛道
1
,
長田 太助
1
1自治医科大学内科学講座腎臓内科学部門
キーワード:
腸腎相関
,
腸内細菌叢
,
ディスバイオーシス
Keyword:
腸腎相関
,
腸内細菌叢
,
ディスバイオーシス
pp.629-636
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002161
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
CKD患者の腸内細菌叢では尿毒素産生菌が増加するディスバイオーシスが生じており,腸内細菌の代謝に依存した尿毒素であるインドキシル硫酸(IS),P-クレシル硫酸(PCS),トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)がCKDの進行とともに体内に蓄積され,患者の生命予後や腎予後に悪影響を及ぼす.この腸内細菌叢とCKDの病態進行が相互密接に関連し合う関係を「腸腎相関」と呼ぶ.腸内細菌叢を標的としたCKDへの治療介入の手段としてプレバイオティクスやプロバイオティクスを含めさまざまな方法が試みられているが,研究成果のさらなる蓄積が望まれる.
Copyright © 2022, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.