特集 急性腎障害の最新トレンド
1.急性腎障害の歴史的変遷(ARFからAKI,AKD)と診断
野入 英世
1,2,3
1ナショナルセンター・バイオバンクネットワーク
2国立国際医療研究センター中央バイオバンク
3医療法人豊堂
キーワード:
KDIGO
,
RIFLE
,
NGAL
,
L-FABP
,
NephroCheck
,
ADQI
Keyword:
KDIGO
,
RIFLE
,
NGAL
,
L-FABP
,
NephroCheck
,
ADQI
pp.351-359
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002942
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最近の約10年間の国内外の臨床で急性腎障害(AKI)診断に用いる分類はKDIGOのもので,現在その新基準へむけた改訂作業が行われている.その新重症度分類では,バイオマーカーの組み入れがありそうで,欧米では2nd generation biomarkerへの期待が寄せられている.AKIは,発症起点をいつにとるかが重要であるとともに,一過性(transient)か持続性(persistent)かの評価が必要で,しばしば予後と関連する.その予後は複合エンドポイントで評価されることが多い.AKIが1週間以上続いた場合,それ以後の病態をAKDと定義し,CKDとなる3カ月までの期間である.AKDもまた予後と関連しており,AKIの起点が不明でAKDとなっている状況も散見されるため注目されている.
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