特集 在宅・長時間透析2023―快適で長生きするために
4.在宅血液透析のバスキュラーアクセス
長沼 俊秀
1
,
武本 佳昭
1
,
岩井 友明
1
,
内田 潤次
1
1大阪公立大学大学院医学研究科泌尿器病態学
キーワード:
在宅血液透析
,
バスキュラーアクセス
,
自己穿刺
,
ボタンホール穿刺
Keyword:
在宅血液透析
,
バスキュラーアクセス
,
自己穿刺
,
ボタンホール穿刺
pp.1052-1057
発行日 2023年8月10日
Published Date 2023/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002675
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在宅血液透析(HHD)は医師の管理のもと,患者自身が自宅で血液透析を行う治療法であり,自宅に透析を行うための機器を設置し,患者自身が回路組立・穿刺・透析中の状態管理・返血等のすべての手技を行い血液透析を施行する方法であるが,わが国においてその普及率は全透析患者の0.2%にすぎず,非常に低いものとなっている.HHDの普及にはバスキュラーアクセス(VA)の自己穿刺や管理が最大のボトルネックになっていることはいうまでもなく,HHDでは頻回穿刺によるVAの負担が大きいためVAトラブルに強いVAが望ましい.実際,日本透析医学会の2017年に行った統計調査によれば,HHDでのVAのモダリティは自己血管による動静脈瘻(AVF)が95.3%であった.本稿ではHHDのVAについて考えていきたい.
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