特集 腹膜透析の展開―生き残りをかけた在宅医療
3.展開する腹膜透析の医療連携(1)高齢者対策―assisted PD
松本 秀一朗
1
1 川原腎・泌尿器科クリニック腎不全外科
キーワード:
assisted PD
,
IoT
,
遠隔患者モニタリング
,
コネクテッドケア
Keyword:
assisted PD
,
IoT
,
遠隔患者モニタリング
,
コネクテッドケア
pp.947-955
発行日 2023年7月10日
Published Date 2023/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002647
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ライフプランに応じた柔軟な腎代替療法提供が求められているなか,自由度とQOLに優れた腹膜透析の可能性はさらに大きなものになっており,assisted PDの良い適応である高齢腎不全患者への大きなアンメットニーズがある.腹膜透析は,在宅治療が容易なため社会的入院が回避でき,穏やかな終末期ケアの提供も可能である.IoT技術と先進テクノロジーの相乗効果によるイノベーションが急速に進行し,患者を中心とした異なるケアシーンや医療従事者をIoTによってつなぐ,コネクテッドケアの概念は腹膜透析医療との親和性が高く,遠隔治療モニタリングやセンシング技術によって,より精度の高いホームケアが可能になった.訪問看護や在宅療養支援診療所,介護老人保健施設など地域の受け皿はソフト・ハードともに十分に整備され,腹膜透析医療が病院単独の医療であった過去から脱却し,地域医療へのassisted PDの広がりが可能になった.
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