特集 腹膜透析の展開―生き残りをかけた在宅医療
3.展開する腹膜透析の医療連携(2)医療過疎地における遠隔医療連携の実際
森 建文
1
1東北医科薬科大学腎臓内分泌内科
キーワード:
在宅医療
,
ACP(advance care planning)
,
SDM(shared decision making)
,
assisted PD
Keyword:
在宅医療
,
ACP(advance care planning)
,
SDM(shared decision making)
,
assisted PD
pp.956-962
発行日 2023年7月10日
Published Date 2023/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002648
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80歳以上の高齢者透析導入が増えているが,腹膜透析(PD)の活用は自己管理を理由に未だ不十分である.高齢者の腎代替療法においては透析方法の決定だけでなく,SDM(shared decision making)による生きがいの支援を念頭に置いた人生設計と終末期医療も念頭に置いたACP(advance care planning)が必要である.PDは在宅医療であるため,高齢者の生きがいを得やすく,とくに血液透析施設の少ない医療過疎地において有用である.また,時に家族や介護スタッフによるassisted PDの支援が必要である.医療過疎地において専門医療機関と地域医療・介護機関が遠隔医療連携を行うことにより高齢腹膜透析患者の生きがい支援と充実した終末期管理を達成できると考えられる.
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