ケース・スタディ
腹膜透析患者の坐骨に発生した腫瘍を認めた1例
長沼 俊秀
1
,
武本 佳昭
1
1大阪公立大学大学院医学研究科泌尿器病態学
キーワード:
brown tumor
,
副甲状腺全摘術
,
PTH
,
腹膜透析
Keyword:
brown tumor
,
副甲状腺全摘術
,
PTH
,
腹膜透析
pp.458-462
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002530
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患 者:44歳,女性 主 訴:荷重時の左坐骨,両膝痛 既往歴:X-4年,腹膜透析(PD)導入(原疾患:紫斑病性腎炎) 現病歴:PDにて当科にて外来フォローをしていたが,20XX-1年7月頃より荷重時に左の坐骨の痛み,両膝の痛みを訴え近医整形外科を受診していた.その折に撮った骨盤部X線写真において坐骨に骨透亮像を指摘され,20XX-1年10月,当科および整形外科で精査を開始した.CTでは左坐骨に径3 cm大の溶骨性腫瘤を認めた. 診断時現症:身長155.8 cm,体重51.4 kg,脈拍56回/min,血圧150/90 mmHg,体温 36.4℃.聴診;呼吸音・心音とも異常なし.身体所見;左下腹部にPDカテーテルあり.腹部は平坦・軟で圧痛を認めず.肝腎脾を触知せず.浮腫なし. 診断時血液検査:表に示す. 画像所見:骨盤部単純X線写真で左坐骨の骨透亮像を認める(図1).骨盤部CT;左坐骨に径3 cmの囊腫様変化を認める(図2).
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