特集 血液透析導入の処方
1.透析導入の実態と課題
重松 隆
1
,
島田 素子
1
,
大道 竜也
1
,
松本 直也
1
,
和田 龍也
1
,
村津 淳
1
1りんくう総合医療センター腎臓内科
キーワード:
透析導入
,
高齢化
,
高血液透析率
,
人材不足
Keyword:
透析導入
,
高齢化
,
高血液透析率
,
人材不足
pp.129-137
発行日 2023年2月10日
Published Date 2023/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002453
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2021年末の施設調査結果による透析患者数は349,700人に達し,人口百万人あたりの患者数は2,786人であり,言い換えればわが国人口の359人に一人が慢性透析療法患者ということになる.慢性透析患者の平均年齢は69.67歳で70歳が目前である.2021年の透析導入患者数は40,511人であり2020年から233人減少した.透析導入患患者数の増大は止まった時代が始まった.透析導入患者の平均年齢は71.09歳であり,男性が70.38歳,女性が72.71歳であり,すでに男性でも70歳の一つの壁を超えてしまった.すでに透析医療は高齢者医療そのものとなった.腎性貧血やCKD-MBD領域は導入症例でもコントロール可能な状況となったが,今後は通院手段とバスキュラーアクセスは高齢化により一層の難渋が予想されている.
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