特集 痛みを訴える透析患者にどう対応するか
8.透析患者に特有な痛みへの対応(2)アミロイド関連痛
西 慎一
1
1 神戸大学大学院腎臓内科
キーワード:
β2ミクログロブリン
,
関節滑膜
,
滑膜炎症
,
β2ミクログロブリン吸着カラム
Keyword:
β2ミクログロブリン
,
関節滑膜
,
滑膜炎症
,
β2ミクログロブリン吸着カラム
pp.1211-1215
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002273
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透析アミロイドーシス(DRA)はさまざまな骨関節障害を惹起する.そのため関節痛が多関節に出現する.通常,整形外科的疾患による関節痛は,加重負荷時あるいは運動時に疼痛が悪化する.ところが,DRAに由来する疼痛は,どちらかというと安静時または透析加療中に悪化する点が特徴である.疼痛のコントロールには,非ステイロイド系抗炎症薬や少量の経口ステロイド薬が対症療法としては有効である.薬剤による疼痛コントロールが困難な場合は,整形外科的手術,β2ミクログロブリン吸着カラムによる治療が必要となる.腎移植はDRAによる疼痛コントロールに対して最も優れた治療である.
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