特集 痛みを訴える透析患者にどう対応するか
8.透析患者に特有な痛みへの対応(4)虚血痛(ASO)
日髙 寿美
1
,
小林 修三
1
1湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター
キーワード:
Fontaine分類
,
うつ病
,
包括的高度慢性下肢虚血
,
LDL-アフェレシス
,
下肢大切断
Keyword:
Fontaine分類
,
うつ病
,
包括的高度慢性下肢虚血
,
LDL-アフェレシス
,
下肢大切断
pp.1221-1228
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002275
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虚血性の安静時疼痛は通常前足部に生じ,夜間に悪化することが多い.うつ状態は疼痛の訴えに大きく影響する.疼痛管理を最適化するためには,医療者と患者との信頼関係の構築がまず重要である.疼痛の程度と推移を比較するために,疼痛を客観的に示すツールで継続して評価する.虚血性安静時疼痛の改善のためには,血行再建術を行い,下肢虚血が是正されることが望ましい.血行再建術が不適応あるいは不応答な場合には,LDL―アフェレシスなどの治療も考慮される.疼痛に対する薬物療法としては,アセトアミノフェンやオピオイド投与が推奨されている.虚血による安静時疼痛が耐え難い程度である場合には,下肢切断もやむなく検討される.
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