Japanese
English
症例報告
皮膚症状を伴った透析アミロイドーシスの1例
A Case of Hemodialysis-associated Amyloidosis with Cutaneous Lesions
土肥 庄二郎
1
,
松本 和彦
1
,
河内 繁雄
1
,
斎田 俊明
1
,
荒井 みゆき
2
Shojiro DOHI
1
,
Kazuhiko MATSUMOTO
1
,
Shigeo KAWACHI
1
,
Toshiaki SAIDA
1
,
Miyuki ARAI
2
1信州大学医学部皮膚科学教室
2信州大学医学部老年内科
1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine
2Department of Geriatrics, Endocrinology and Metabolism, Shinshu University School of Medicine
キーワード:
透析アミロイドーシス
,
皮下結節
,
小丘疹
,
β2ミクログロブリン
Keyword:
透析アミロイドーシス
,
皮下結節
,
小丘疹
,
β2ミクログロブリン
pp.785-788
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900981
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50歳,男性.慢性腎不全のため17年来人工透析中.8年前より額・四肢に皮下結節および小丘疹が生じ徐々に増大した.初診時,額部に24×23mm大,左膝蓋上部に30×23mm大の常色不整形皮下結節を触知した.さらに左前腕シャント部周囲では帽針頭大で光沢を有する常色小丘疹が多発していた.いずれも自覚症状は認めなかった.病理組織学的には,皮下結節部では真皮下層から皮下脂肪織にかけて塊状のアミロイド沈着が証明された.他方,小丘疹部ではアミロイド沈着は真皮乳頭層に限局していた.免疫組織化学的検索では,両アミロイド沈着部位に一致して抗β2ミクログロブリン抗体にて陽性反応が認められたが,抗κ鎖抗体,抗λ鎖抗体,抗ケラチン単クローン抗体はすべて陰性であった.
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