特集 便秘と慢性腎臓病・透析医療
6.便秘を起こしやすい薬剤
山本 和宏
1
1 神戸大学医学部附属病院薬剤部・薬剤師
キーワード:
便秘
,
CKD
,
透析
,
リン吸着薬
Keyword:
便秘
,
CKD
,
透析
,
リン吸着薬
pp.367-371
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002097
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慢性腎臓病(CKD)や透析の患者は健常者と比較して便秘を起こしやすいことが知られており,薬物療法もその要因の一つである.CKD・透析患者において頻用されるポリマー型リン吸着薬やカリウム吸着薬は便秘を高頻度に発症させる.また,日本では高齢のCKD・透析患者も増加しており,高齢による潜在的な不適切処方により便秘を生じる可能性も高い.抗コリン作用,ヒスタミンおよびムスカリン受容体拮抗作用を有する薬剤は,便秘を生じる不適切処方の代表例である.本稿では,便秘を起こしやすい薬剤について,CKD・透析患者に投与される可能性が高いものを中心に高齢者への不適切処方例も含めて概説する.
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