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特集 CKD・透析・移植患者の末梢動脈疾患治療の進歩
各論
治療 末梢動脈疾患の薬物療法ならびに運動療法
Pharmacotherapy and exercise for peripheral arterial disease
横井 宏佳
1
YOKOI Hiroyoshi
1
1福岡山王病院循環器センター
キーワード:
末梢動脈疾患
,
薬物療法
,
運動療法
,
CKD
,
透析
Keyword:
末梢動脈疾患
,
薬物療法
,
運動療法
,
CKD
,
透析
pp.67-70
発行日 2023年7月25日
Published Date 2023/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000815
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はじめに
下肢閉塞性動脈硬化症(peripheral arterial disease:PAD)の基本病態は下肢血管病変に基づく血流障害である。そのため治療目的として血流を増加,血液の流動性を改善させる薬物が用いられる。また,PAD患者はアテローム性動脈硬化症に関連した心血管イベント(心筋梗塞,脳梗塞,死亡)を発症しやすく,生命予後にも影響を及ぼすため,危険因子や併存疾患に対する薬物療法は重要である。わが国ではPAD患者に対して抗血小板薬,血管拡張薬など多くの薬物が経口薬,注射薬として潰瘍,疼痛,冷感の改善薬として臨床使用されているが,明確なエビデンスを有していないものが多い。本稿ではまず腎疾患を有するPAD患者に対するわが国で採用されている薬物療法と運動療法を,症状改善(間歇性跛行と重症下肢虚血)と予後改善(心血管イベント抑制)という異なる治療目標に分けて論じてみたい。
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