特集 透析室でかかわるアフェレシス
7.ANCA関連血管炎・抗GBM抗体型急速進行性糸球体腎炎に対する血漿交換療法
藤元 昭一
1
1宮崎大学医学部医療環境イノベーション講座
キーワード:
血漿交換療法
,
PEXIVAS試験
,
抗好中球細胞質抗体
,
抗糸球体基底膜抗体
Keyword:
血漿交換療法
,
PEXIVAS試験
,
抗好中球細胞質抗体
,
抗糸球体基底膜抗体
pp.1629-1635
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003238
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ANCA関連血管炎に対する血漿交換療法の適応は,大規模ランダム化比較試験であるPEXIVAS試験の結果を受け,多くのガイドラインがその併用の推奨度を弱めている.一方,抗GBM型急速進行性糸球体腎炎(RPGN)に関しては,今までのガイドラインと変わりなく,免疫抑制薬と血漿交換療法の併用を強く推奨している.アフェレシス療法は支持療法(原疾患治療が奏効するまでのbridge therapy)であるが,重症例の急性期に病因物質を一気に除去する,あるいは,難治例で病因物質を一時的に除去するという点で,意義のある治療法である.抗GBM型RPGNはもとより,RPGNを呈するANCA関連血管炎患者に対しては,リスクとベネフィットの評価を行い,血漿交換療法の併用も考慮すべきであろう.
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