原疾患と合併症に合わせた透析導入と透析維持
血管炎・抗GBM抗体陽性
要 伸也
1
1杏林大学 医学部第一内科
キーワード:
Steroids
,
感染
,
血液透析
,
抗炎症剤
,
再発
,
腎不全-慢性
,
免疫抑制療法
,
抗糸球体基底膜抗体症
,
血管炎-抗好中球細胞質抗体関連
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents
,
Kidney Failure, Chronic
,
Infection
,
Immunosuppression
,
Renal Dialysis
,
Recurrence
,
Steroids
,
Anti-Glomerular Basement Membrane Disease
,
Anti-Neutrophil Cytoplasmic Antibody-Associated Vasculitis
pp.1103-1107
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014338200
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透析に至った抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連腎炎の患者でも,導入期は腎機能が回復する可能性がある.しかし,3ヵ月以後は回復の可能性は低くなるため,全身症状がないかぎり,免疫抑制療法は中止する.その後の維持療法は,ANCA陽性であっても感染のリスクを考慮して通常は行われない.透析導入後にも再発はみられる.ANCA上昇または持続陽性の場合が多いため,ANCA値をフォローし,症状発現に十分注意しつつ,早期発見・早期治療に努める.免疫抑制療法による感染のリスクが高く,治療に際しては感染対策を十分行う.一方,抗GBM抗体型RPGNで透析に至った症例では再発はまれであり,数ヵ月以後の維持療法は通常行われない.
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