特集 腎性貧血治療の課題と対策―HIF-PH阻害薬,ESA,鉄剤をめぐって
8.HIF-PH阻害薬処方から懸念される病態
内田 啓子
1
1東京女子医科大学医学部内科学講座腎臓内科学分野
キーワード:
低酸素誘導因子
,
プロリン水酸化酵素
,
転写因子
Keyword:
低酸素誘導因子
,
プロリン水酸化酵素
,
転写因子
pp.161-167
発行日 2022年2月10日
Published Date 2022/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002039
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腎性貧血の治療は30年にわたりエリスロポエチン製剤のみで行われ,患者の生命予後を改善し,生活の質を向上させた.その限界が見えてきたところに登場した新規薬剤が低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬である.2019年からこれまでに5剤が処方できるようになった.すべてに血栓・塞栓症の警告文がつき,作用機序から長期処方によりさまざまな貧血改善以外の影響が出る可能性のある薬剤であり,現時点で処方時に知っておいたほうがよい懸念事項を解説した.
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